読む前の要点:
- 「心が自由になる」とはどんな状態だと思いますか?
- 魂が成長する、つまり神との関係が深まるに連れ、その人の中にどの様な現象が現れると思いますか?
- 魂はどのようにして成長するのでしょう?
聖霊の実
のろのろと小枝の上を歩き、むしゃむしゃと葉っぱを食べているのが、実は芋虫じゃなくて蝶だったとしたら...その蝶は自分が自由に空中を舞って、苦い葉っぱじゃなく、甘い蜜を食べて生きていける事を理解しているのでしょうか。それとも、「危なそうだし。」とか「自分には無理。」とか思っているかも知れません。いずれにしても、この蝶のあり方は芋虫だった頃の生活が捨てられなくて、生まれ変わった後の自分が持っている可能性に達していない、空しい姿ではないでしょうか。 クリスチャンとして生まれ変わっても、それまでの自分のあり方、生き方が捨てられない状態でいると、神の力を殆ど経験しないままで、まるでこの「芋虫状態」の蝶の様に空しい人生なってしまいます。
聖霊はその人が命にあふれた人生を歩む事ができるように、クリスチャンとしての魂の成長を助けてくださいます。
(ガラテヤ5:1)
魂が成長するとは?
「クリスチャンとしての成長=清く正しい人になる」と言う様なイメージを持っているとしたら、それは実は大きな勘違いなのです。神への愛が育つに連れて、正しい行いは副産物として表れるものです。しかし、神への愛から始まらなければ、行い自体には神の前に価値はありません。* しかし、もしその愛が育っているのであれば、聖書が語る本当の「 成長」の表れとして、(人間なので不完全ながらも)、以下のA、B、Cの項目にある現象を多かれ少なかれ、その人の中に見る事ができる筈なのです。
* 第一コリント13:1-3
しかし、御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です。......
ガラテヤ5:22-23
A. 感謝、愛、信頼、服従
- • イエスの十字架の犠牲を忘れず、聖さを追い求める。
- •辛い事や悩みが解決していなくても、自分にとっての最善を知っておられる神の計画を信じる信仰
- •様々な恵みを認識して感謝し、喜びのある日々を送る
- 周囲の人達への愛や思いやりが与えられてくる
(イザヤ55:8、エレミヤ29:11、ヨハネの福音書14:1、ローマ書15:13、等)
B. 聖書にまつわる知識
• 神をもっと知りたいと言う願いから、聖書を読むこと、学ぶ事に喜びをもつ事は自然な事です。個人で聖書や注解の欄などを読んで学んだり、牧師先生や聖書に詳しい人に質問したりする他、聖書の勉強会などに参加して学びが充実してきます。
( ルカ10:27、 第一ペテロ2:2、 第二テモテ3:10〜17、ヘブル5:11-14)
C. 心の自由
神への信頼が深まらないまま生きていると、あらゆる事柄に心が左右されるものです。* イエスキリストに信頼を置くと、それが大きく変わります。
*(エペソ4:14)
• 自分が神の前に価値ある者だという自覚ができる。例えば、職業や学歴、過去に犯した誤ちなどで自分自身を定義してしまうと、失敗や成功、誤ちなどに自分の価値観を置いて、落ち込んだり思い上がったりしてしまいます。そうではなく、「神が自分を愛してくれていて、人生を司ってくれている」と言う事に自分自身の価値を見い出せます。
(イザヤ43:4、ヨハネの福音書15:9、ピリピ4:13)
• 暗い世界からの解放がある。この世には人の罪や悪魔の力が作り出してしまう暗い世界があらゆる形で存在しますね。自分で招いてしまった状況、逆に自分ではどうにもできない状況、そして中には迷信や心霊現象などに悩まされる人も多くいます。それが如何なる事柄でも、イエスキリストはその人を泥沼の様な状況から救い出す事ができます。
(マタイ28:18、ピリピ2:9-11 他多数)
どうやって成長?
魂の成長は(霊的成長とも呼ぶ)、肉体の成長に似た過程があると言えます。
1.家族の中で育つ
*クリスチャン同志の交わり:国籍、年齢、背景、性格などの違いがあってもイエスキリストを信じる事で一致がある人達と家族の様に交流を持ち、「イエス キリスト」と言う共通の喜びがある事でお互いに励ましたり慰め合ったりして生きていく事は重要なのです。神との一対一の関係の次にこのクリスチャン同志の繋がりは、霊的成長にとって必要不可欠だからです。人は一人っきりで信仰を保って生きていく様には創られていないからです。クリスチャンの人生には信仰の家族/コミニティーが必要です。神がその人に用意された教会に通う事はとても大切なのです。
(使徒2:42、第一コリント12:27、 ヘブル10:25)
2.栄養を取る
人の体には栄養が与えられる事が必要な様に、人の魂には神の言葉が必要です。* 聖書を学ぶ、個人のデボーションの時間を持つ(「学ぶ」と言う目的よりも聖霊が今自分に何を語りかけているかを探りながら聖書を読んだり祈ったりする時間)、教会で牧師先生のメッセージを聞く等。
*マタイ4:4、ヨハネ6:68
3.運動する
(1) 祈る:祈りは神との関係を深める為に欠かせません。兄弟でも友達でも恋人でも、連絡が途絶えてしまうと疎遠になりますね。神が人を離れる事は無くても、祈らないままでいると人の心が神から離れてしまい勝ちになります。
(第一テサロニケ5:17)
(2) 従う:聖書に書いてある戒めや、その時や場合で聖霊が具体的に導いて下さる事に従う事は重要です。神はその人を通して力を働かせて下さり、本人の人生とその人を取り巻く世界に関わって下さいます。従わないままでは神の力は同じ様には働きません。何よりも従う事によって神に喜ばれる事は、本人の心に喜びと平安を与えます。
4. 休む
休息が人間の体には無くてはならないものである様に、人の魂も休息を必要とします。
(1) 祈る:これは「運動する」と重なりますが、神の前に来る事によって人は平安と新たな力を得る事ができます。
(2) 日々のディボーション:神が自分に語ってくださるように求めながら、聖書や信仰書などを読んだり祈ったりする時間
(3) 教会に出席する:牧師先生のメッセージを聞いたり、皆で共に祈ったり賛美したりする事は、魂を力づけてくれます。時には行けない日があってもなるべく続けて通う事が理想です。
(4) 賛美:神をほめたたえる事を「賛美」と言います。祈りの中で賛美する事も多くありますが、賛美を心から歌う事は、慰め、平安、喜び、力を与えてくれます。
天国に辿り着く日
蝶が自覚を持って蝶としての生き方を選ぶ時、自由と喜びの中で生きる事ができます。同じ様に、イエスキリストを愛して彼に従う生き方は、その人の想像を遥かに超えた可能性に満ちています。* 天国に辿り着く日、自分の人生を振り返って、「イエスキリストの愛を信じて、喜びの中で神に仕えた。意味のある生き方ができた。」と満足ができる事ほど幸せな事はないでしょう。
*エペソ3:20
「私が来たのは、羊がいのちを得、それを豊かに持つためです。」 ヨハネ10:10
「もしあなたがたが、わたしのことばに留まるなら、あなたがたは本当にわたしの弟子です。そして、あなたがたは真理を知り、真理はあなたを自由にします。」 ヨハネ8:31〜32
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