「私の心が苦しみ、私の内なる思いが突き刺されたとき、私は、 愚かで、わきまえもなく、あなたの前で獣のようでした。 しかし私は絶えずあなたとともにいました。 あなたは私の右の手をしっかりつかまえられました。あなたは、 私をさとして導き、 後には栄光のうちに受け入れてくださいましょう。天では、 あなたのほかに、だれを待つことができましょう。地上では、 あなたのほかに私はだれをも望みません。 この身とこの心とは尽き果てましょう。 しかし神はとこしえに私の心の岩、私の分の土地です。」
(詩篇73篇21~26節 ​ ​ 新改訳聖書)

皆さんはどうか分かりませんが、私は暗い、 狭い所に閉じ込められるのはごめんです。恐ろしいですね。 タイのサッカーチームの少年たちが洞窟に閉じ込められた、 というニュースを聞いた途端に胸がドキドキしました。 彼らが心配だったから、もあるでしょうが、 どちらかというと自分が怖い、 というリアクションだったんだと思います。 暗く狭い場所は嫌ですね。


それに関連して思い出したのは、 2010年に起きたチリでの鉱山崩落事故です。サンホゼ、 という町の鉱山に33人の炭鉱作業員が閉じ込められたのです。 地下700メートルに生き埋めです。

全員が生き延び、69日後に救出され、 奇跡の生還となったのです。

奇跡的な生還もさることながら、 救出を待つ間の過ごし方も驚くべきことでした。 33人の鉱夫の一人、ホゼ・エンリケ・ ゴンザレスさんは神様がいかにして皆を支え、養い、 そして一人一人の人生を大きく変えてくださり、 助け出してくれたかを証ししています。(アルファ・コース「 祈りとは」を参照)

彼によると、爆発が頭の上で聞こえ、 すぐに自分たちは鉱山に閉じ込められたと悟ったそうです。 炭鉱作業員たちは避難エリアへ逃げられ無事でした。 まず食料がどれだけあるか、 誰が何をするべきかを相談したそうです。 食料は普通に食べると3日で尽きてしまうことが分かりました。

炭鉱作業員たちはゴンザレスさんに祈りを導いて欲しいと頼んだそうです 。彼がクリスチャンだったからです。そこで皆と共に、 こう祈ったのです。「主よ、 私たちは誰も素晴らしい男たちではありません。 どうか私たちをあわれんでください。外にいる私たちの子供たち、 家族をどうか省みてください。」 神様に今の状況を全て預けたのです。「主よ、 私たちにはどうにもなりません。あなただけに解決が可能です。 私たちが呼び求めるのはあなただけしかいません。 あなたこそ私たちの祈りを聞いて下さいますから。」 と祈ったのです。

ゴンザレスさんにとってはイエス様だけが頼りだったのです。 だからこのように祈ったのでした。

彼らは毎日正午に祈りの時を持ち、 ゴンザレスさんがリードしました。祈りを通して、 神様が彼らの態度を変え、友情を育み、 一致する心を与えて下さったのです。 神の御霊が一人一人の心の中に働いていたのでした。

食料配給を制限していても底を尽きて来ました。しかし、16日目になって重機の音が聞こえて来たのです。地表ではこれまでずっと捜索が続けられておりやっと生き埋めの炭鉱作業員達を見つけられたんです。どうか捜索隊が彼らを見つけてられますように、という彼らの祈りが答えられたのです。

この苦しみの時を通して、22人の作業員達がキリストを受け入れ、クリスチャンになったのです。彼らの人生が永遠に変えられたのでした。その中の一人、弱冠19歳のジミーサンチェスさんは、「本当は34人いたんだ」と33人の生き埋めについて話しています。「だって神様はずっと共にいてくれたじゃないか。」

神様が共におられる、という確信はイエス様を信じ心に受け入れている者達全てが今体験できることなんです。イエス様こそ暗闇の窮みを理解しておられ、私達の困窮した心を理解してくれるのです。しかも、イエス様こそが復活の力によって、私たちをその暗闇の淵から救い出すことが出来るのです。これを心に留められるのはゲーム・チェンジャー、試合の流れを変える、つまり私たちの人生の流れを変えることになります。

「一生涯、 神は知恵と助言を与えて私を導いてくださることでしょう。 そしてついに、私は栄光の天へ入れられるのです。天でも、 あなた以外に私の神はなく、地上でも、 慕わしいお方はあなたひとりです。やがて私の体は衰え、 気力も弱ります。しかし神は、いつまでも変わらず、 心の支えとなってくださいます。 永久に私の神でいてくださいます。」

(詩篇73篇24~26節 リビングバイブル)