「新約聖書イントロ」は当NiBS(日本語BibleStudy.com)のシリーズです。Eugene Peterson 先生のThe Messageに書かれている先生の聖書の各本のイントロを毎月最初に一つづつ紹介していきます。聖書を読んでみたい、でも一体この本に何が書いてあるの?と思ったことはありませんか?そんな問いかけへの答えに少しでもお役に立てれば幸いです。紹介する順番は実際の新約聖書の並び方とは異なります。日本語訳は筆者の拙訳です。英語のオリジナルはブログ下段に掲載させていただきました。


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神についての知識と神への奉仕は私たちの人生において時にぶつかって砕けてしまうことがあります。信仰と行動が有機的に結びついているべきなのに、それが損なわれると、私たちが創造された人間として最高の生き方をすることが出来なくなります。

パウロのエペソ人への手紙は、罪によって破れた世の中にあって壊れてしまったものをつなぎ合わせています。その本の最初でパウロは、クリスチャンが神について信じていることを喜びのうちに探り極めています。そして、複雑骨折を上手に修復する外科医のように、この信じている事柄を神の前においての行動にはめ込みます。そして骨折していた骨々が、つまり信仰と行動ですが、つなぎ合わせられ、癒されて行くのです。

私たちの注意がそこに向きさえすれば、壊れ目、裂け目はありとあらゆる場面に見られることに気づきます。私たちの体において傷ついていない骨はほとんどないと言えます。住んでいる街や職場でも、学校や教会、家庭や住んでいる国においても同じです。関節が傷んだり、痛くてびっこを引いているようです。こなさねばならない課題は山のようです。

そこでパウロは課題に手をつけます。彼の語る内容は多岐に渡っています。天から、地から、繰り返し彼は語るのです。それは、救い主イエスが永遠に渡って、たゆむことなく全てのことを、全ての人をつなぎ合わせているということです。このように私たちのうちに、私たちのためになされている事があるのに加えて、私たちがイエスからもっとも緊急な働きに参加するようにされていることを示しています。

この状況がのみこめれば、和解のエネルギーは全宇宙の中心にある発電機で、私たちが積極的に、忍耐強くその働きに参加することが絶対必要なことであるとわかります。私たちの人生の細かい一つ一つの部分がキリストによって成し遂げられた神の御計画という働きであると確信するのです。この長きに渡って続く神の御計画とは、全てのものがもっとも深淵なる天において、この地においてイエスにあってつなぎあわされ、集大成とされているものなのです。

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What we know about God and what we do for God have a way of getting broken apart in our lives. The moment the organic unity of belief and behavior is damaged in any way, we are incapable of living out the full humanity for which we were created.

Paul’s letter to the Ephesians joins together what has been torn apart in our sin-wrecked world. He begins with an exuberant exploration of what Christians believe about God, and then, like a surgeon skillfully setting a compound fracture, “sets” this belief in God into our behavior before God so that the bones—belief and behavior—knit together and heal.

Once our attention is called to it, we notice these fractures all over the place. There is hardly a bone in our bodies that has escaped injury, hardly a relationship in city or job, school or church, family or country, that isn’t out of joint or limping in pain. There is much work to be done.

And so Paul goes to work. He ranges widely, from heaven to earth and back again, showing how Jesus, the Messiah, is eternally and tirelessly bringing everything and everyone together. He also shows us that in addition to having this work done in and for us, we are participants in this most urgent work. 

Now that we know what is going on, that the energy of reconciliation is the dynamo at the heart of the universe, it is imperative that we join in vigorously and perseveringly, convinced that every detail in our lives contributes (or not) to what Paul describes as God’s plan worked out by Christ, “a long-range plan in which everything would be brought together and summed up in him, everything in deepest heaven, everything on planet earth.”

Introduction to the book of Ephesians, “The Message” Eugene Peterson