「新約聖書イントロ」は当NiBS(日本語BibleStudy.com)のシリーズです。Eugene Peterson 先生のThe Messageに書かれている先生の聖書の各本のイントロを毎月最初に一つづつ紹介していきます。聖書を読んでみたい、でも一体この本に何が書いてあるの?と思ったことはありませんか?そんな問いかけへの答えに少しでもお役に立てれば幸いです。紹介する順番は実際の新約聖書の並び方とは異なります。日本語訳は筆者の拙訳です。英語のオリジナルはブログ下段に掲載させていただきました。
あけましておめでとうございます!今年はどんな年になるのでしょうか?Eugene Peterson 先生は、パウロのテサロニケに住むクリスチャンたちの書簡2巻についてこんな風にイントロを書かれています。
「私たちが未来をどの様に把握するかによって現在という彫像が刻まれます。ほとんどと言っていいほど、これによって、その日その日のあらゆる行動や考えに、その輪郭や色の明暗が与えられるのです。未来に対しての感覚が鈍ければ、私たちは気の抜けた様な生き方をするでしょう。男女にかかわらず、情緒不安や精神疾患の多くや、自殺のほとんどは、自分には「未来はない」と感じるからです。
キリスト教の信仰は、これまでずっと、しっかりした、ブレない未来感がその特徴です。その未来感には、イエスが再臨するということが最もはっきりとした詳細として信じられているのです。イエスは自分は戻ってくる、と語りました。信者は彼が戻ってくると信じたのです。現在も信じています。クリスチャンにとって、再臨は、未来を知り、信じる上で最も重要なことです。
こう信じると実際どんな影響があるかというと、現在のひとときひとときを希望を持って突き進める、ということです。イエスの再臨で未来が支配されていれば、私たちの不安や絵空事を投影するスペースはほとんど無いからです。人生からガラクタの山が掃き清められます。神様の自由に対して遥かにもっと素直に速やかに応答出来るのです。
そうは言っても、誤ったことを信じてしまうと、人によっては身の凍りつく様な恐怖感に陥ってしまったり、あるいはやる気の無い怠惰へと繋がってしまうでしょう。テサロニケに住むクリスチャンたちに向けて書かれたパウロの書簡は、他の多くと同様に、その様な衰弱させる誤解を正し、神様がイエスにあって次に何をするのか、張りのある、喜びの中にある期待を持って前向きに生き続けられる様に駆り立ててくれるのです。
“The way we conceive the future sculpts the present, gives contour and tone to nearly every action and thought through the day. If our sense of future is weak, we live listlessly. Much emotional and mental illness and most suicides occur among men and women who feel that they “have no future.”
The Christian faith has always been characterized by a strong and focused sense of future, with belief in the Second Coming of Jesus as the most distinctive detail. From the day Jesus ascended into heaven, his followers lived in expectancy of his return. He told them he was coming back. They believed he was coming back. They continue to believe it. For Christians, it is the most important thing to know and believe about the future.
The practical effect of this belief is to charge each moment of the present with hope. For if the future is dominated by the coming again of Jesus, there is little room left on the screen for projecting our anxieties and fantasies. It takes the clutter out of our lives. We’re far more free to respond spontaneously to the freedom of God.
All the same, the belief can be misconceived so that it results in paralyzing fear for some, shiftless indolence in others. Paul’s letters to the Christians in Thessalonica, among much else, correct such debilitating misconceptions, prodding us to continue to live forward in taut and joyful expectancy for what God will do next in Jesus.”
Eugene Peterson, The Message//REMIX, The Bible in contemporary language, Introduction to 01/02 Thessalonians